
英検準1級=TOEIC730点ってよく聞くけど、本当かな?
本記事ではそんな疑問を解決します。
筆者は英検準1級、TOEIC925点取得済みです。
TOEICも英検準1級もそれなりに時間を掛けて学習してきた筆者が、
TOEICと英検準1級の比較、TOEIC何点で英検準1級に合格できるか?
を実際の経験を基に、解説します。
↓英検準1級合格とTOEICスコア証明です。


TOEICと英検準1級の比較


TOEICと英検準1級の試験は別物です。
測定技能、出題内容以下3つの観点で解説していきます。
- 測定技能
- 出題内容
- 難易度
TOEICと英検準1級比較①:測定技能
- リスニング
- リーディング
- リスニング
- リーディング
- ライティング
- スピーキング(2次試験)

リーディングとリスニングのみのTOEICに対し、英検準1級はライティングとスピーキングを加えた4技能全ての試験があるんですね。

英語の読み、聞き取りの能力だけでは、英検準1級の合格は難しいでしょう。
TOEICと英検準1級比較②:出題内容
- TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)は、英語によるコミュニケーションとビジネス能力を検定するための試験。
- 社内の研修、会議、出張、商品の発注、ビジネスメールなどに関連した問題が出題されることが多い。
- 英検準1級試験の場面や状況は、自然、環境、医療、テクノロジー、科学、政治など様々。
- 英語で専門的な内容を考える必要あり。

TOEICと英検準1級では出題内容が違うため、それぞれの試験にあった対策が必要になります。
TOEICと英検準1級比較③:難易度

難易度は、単語、リスニング、リーディングについて解説していきます。
単語
単語レベルは、英検準1級>>TOEICです。
- ビジネス英語で使用される単語
- 自然、環境、医療、テクノロジー、科学、政治など幅広いジャンルに対応するための単語

TOEIC単語を覚えるだけでは、英検準1級に合格するのは難しいでしょう。
リスニング
リスニングレベルは、英検準1級>TOEICです。
- 問題用紙に質問が記載されており、先読みが可能。そのため問われる部分が先に分かり、そこを注意して聞けば解答可能。
- ビジネスに関連した内容
- 質問が記載されていない問題がほとんど。 そのため全体をしっかりと聞き、覚え、その後流れる質問に答える必要がある。
- 語彙レベルが高く、内容が専門的な場合もある。そのため、英語を聞き取れても内容が上手く理解できない、という場合もある。
リーディング

リーディングに関しては問われる能力が異なり、一概にどちらが難しいとは言えません。
■TOEIC → 速読力が必要
■英検準1級 → 精読力が必要
- 問題数が多く、時間内に全て解くためにはかなりのスピードが必要。
- 英文のレベル自体は、英検準1級に比べると簡単。
- 英検準1級の場合、問題数は多くない。
- 1つの英文が長く、専門的な難しい内容。
- 1問に取れる時間が長く、精読して答えを導き出す能力が問われる。
ライティング、スピーキング

TOEICにライティング。スピーキング試験はないので、英検準1級についてのみ解説します。
英検準1級のライティング、スピーキング試験は、その他の技能試験に比べると簡単で、点が取りやすいと言われています。
事実、2次試験(スピーキング試験)合格者の割合は8割を超えています。
TOEIC何点で英検準1級に合格できるか?

筆者の感覚

英検準1級、TOEIC925点取得済みの筆者が、英検準1級に必要なTOEICの点数を解説します。
筆者が英検準1級に合格した時のTOEICスコアは820点でした。
TOEICと英検準1級は別の試験なので一概には言えませんが、
英検準1級合格に必要なTOEICの点数は800点です。
(ここでいうTOEIC800点とは、問題形式を理解し、ある程度対策をして受けた場合のスコアです。 )

しかし、TOEIC800点を取得できる人でも、英検準1級の対策を何もしていないと、合格は難しいでしょう。
TOEIC800点取得可能なリーディング力とリスニング力+英検準1級レベルの単語力+ライティングの練習+スピーキングの練習
これで合格可能です。

英検準1級を取得できる人は、TOEIC800点を簡単に取れるってことですか?

英検準1級取得済みの人でも、TOEICの対策を全くしていない状態だと、730点程度になります。
しかし英検準1級を取得できるのであれば、対策をしてすぐに800点後半程度は取れるようになります。
筆者はTOEICで770点を取得したとき、これなら英検準1級に合格できるのではないかと思いました。
しかし初めて英検準1級の過去問を解いた時、まったく分からず、撃沈しました。

英検準1級に合格するためには、それに合わせた対策が必ず必要です。
TOEICと英検準1級換算表の参考データ
IIBCとCASECから発表されているTOEICと英検準1級の換算表を、参考データとして掲載しておきます。

TOEICと英検は別試験であり換算するのが難しいため、参考程度にこれらのデータを見てください。
英検各級取得者のTOEICスコア平均点(IIBC)
IIBCから発行されている、英検各級取得者のTOEICスコア平均点です。
英検 | TOEICスコアの平均 |
1級 | 816 |
準1級 | 732 |
2級 | 517 |
準2級 | 392 |
3級 | 365 |
この換算表は2001年データで、かなり古いですが、
英検準1級取得者のTOEIC平均点は732点となっています。
また、英検1級はTOEIC816点となっています。
正直、TOEICと英検の学習をしている方からすると、低すぎると感じるでしょう。

個人的には、あまり信頼性の高いデータではないと感じます。
「TOEIC730=英検準1級レベル」といわれるようになったのは、このデータが基でしょう。
TOEICスコアと英検合格可能性(CASEC)
CASECから発行されている、TOEICスコアと英検合格可能性の表です。
CASECスコア | TOEICスコア | 3級 | 準2級 | 2級 | 準1級 | 1級 |
1000 | 990 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ー |
950 | 985 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △ |
900 | 965 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | × |
850 | 930 | ◎ | ◎ | ◎ | ー | × |
800 | 880 | ◎ | ◎ | ◎ | △ | × |
750 | 810 | ◎ | ◎ | ◎ | △ | × |
700 | 725 | ◎ | ◎ | 〇 | × | × |
650 | 635 | ◎ | ◎ | ー | × | × |
600 | 545 | ◎ | 〇 | △ | × | × |
550 | 465 | ◎ | 〇 | △ | × | × |
◎ | 80%以上 |
〇 | 60~80% |
ー | 40~65% |
△ | 20~45% |
× | 25%未満 |
この表を見ると、英検準1級に合格するためにはかなり高いTOEICスコアが必要となっています。
TOEICスコアと英検準1級合格率を下の表にまとめました。
TOEIC | 合格率 |
990~985 | 80%以上 |
965 | 60~80% |
930 | 40~65% |
880~810 | 20~45% |

TOEIC930点でも合格率50%前後なので、かなり厳しい換算表ですね。
さいごに
本記事では、私の経験を基に
・英検準1級とTOEICの比較
・TOEIC何点で英検準1級で合格できるのか?
について解説しました。
TOEIC800点取得可能なリーディング力とリスニング力+英検準1級レベルの単語力+ライティングの練習+スピーキングの練習
で合格可能です。
これから英検準1級にチャレンジされる方は、本記事を参考に頑張ってください!
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