本記事ではそんな疑問を解決します。
筆者は英検準1級を保持しており、ライティング試験では14/16点取得しました。ライティング試験のコツを理解しています。

英検準1級の1次試験は、リーディング・リスニング・ライティング試験から構成されています。
各技能の素点およびCSEスコア(換算スコア)は下記の通りです。
測定技能 | 素点 | CSEスコア |
リーディング | 41点 | 750点 |
リスニング | 29点 | 750点 |
ライティング | 16点 | 750点 |
技能ごとに問題数は異なりますが、各技能が750点満点に換算されます。
合格するためには各技能でバランスよく点数を取る必要があり、ライティング試験対策も重要であることが分かります。
しかしライティングは、リーディング・リスニングに比べて学習時間が少なく、
英作文の書き方が分からない、高得点を取れるか不安だという方が多いです。
本記事では、英検準1級ライティング試験の基本的な情報、書き方、コツを解説します。
英検準1級ライティング試験について


英検準1級ライティング試験の、下記3つの基本情報について解説します。
- 試験内容
- 配点と評価のポイント
- 出題されるTOPIC
試験内容
英検準1級ライティング試験の出題内容は下記の通りです。
問題数:1問 |
解答方式:記述式 |
形式: ・指定されたTOPICについて、120〜150語でエッセーを書く ・与えられた4つのポイントのうち2つを用いる ・序論、本論、結論の構成で書く |
英検準1級ライティング問題の例題を見てみましょう。
出題パターンを把握しておきましょう。毎回同じ出題形式です。
例題(旺文社「英検準1級ライティング問題」より)
・Use TWO of the POINTS below to support your answer.
・Structure: introduction, main body, and conclusion.
・Suggested length: 120-150 words.
・Write your essay in the space provided on Side B of your answer sheet.
Any writing outside the space will not be graded.
TOPIC
Agree or disagree: Children in Japan should begin learning English before they start elementary school.
POINTS
・Time and energy
・Ease of learning
・Enjoyment
・Cost
訳
・下のポイントのうち2つを使い主張を記述する。
・構成:introduction(導入),main body(本論),conclusion(結論)
・推奨する長さ:120~150語
・解答用紙B面の指定された部分にエッセーを書く。
指定された部分の外に書いても採点されない。
トピック
賛成か反対か:日本の子供は小学校に入る前に英語を学び始めるべきである
ポイント
・時間と労力
・学習のしやすさ
・楽しみ
・費用
配点と評価のポイント
ライティング試験の点数配分と評価のポイントは下記の通りです。
内容(4点):課題で求められている内容が含まれているか |
大切なポイント! ・トピックを正しく理解し、それに沿った内容になっていること。 ・2つのポイントを使って主張の理由・妥当性・具体例を述べていること。 |
構成(4点):英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか |
大切なポイント! ・導入(Introduction)→本論(Main body)→結論(Conclusion)の構成になっていること。 ・各段落の流れが自然であり、一貫性のある主張となっていること。 |
語彙(4点):課題に相応しい語彙を正しく使えているか |
大切なポイント! ・エッセーの内容に適切な語彙が正しい語法で使われていること。 ・スペルミスがないこと。 |
文法(4点):文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか |
大切なポイント! ・文法的に正しい文が書けているか。 |
出題されるトピック
英検準1級ライティング試験で出題されるトピックは社会、科学、教育、ビジネス、家庭など、様々です。
過去に出題された、ライティング試験のトピックを紹介します。
例(2019年度試験より)
・会社は、雇用者の扱い方を改善するべきか?
・日本の高校教育は改善される必要がある
・将来、日本の消費者は輸入品をより多く購入すると思うか?
英検準1級ライティング試験書き方

英検準1級ライティング試験のエッセーは、25分を目安に下記の流れで作成していきます。
- トピック、ポイント理解(30秒)
- 賛成/反対の意見をそれぞれ考え、どちらの立場で書くか決める(3分)
- 英作文作成(20分)
- 見直し(2分)
それでは、1つずつ解説します。
トピック、ポイント理解
トピック、ポイントを丁寧に読んで理解します。
曖昧な理解のまま進めないように気を付けましょう。
賛成/反対の意見をそれぞれ考え、どちらの立場で書くか決める
トピックを見て、すぐに賛成/反対の立場を決めることはやめましょう。
自分の意見は賛成であっても、
いざ書いてみると上手く文章を作れない、流れが不自然になる、ということがあります。
そのため、それぞれのポイントに対して賛成/反対の理由をまず考えるようにします。
一通り考えた後、自分が書きやすい方で賛成か反対かを選びます。
3分程度で、下記のように簡単に書き出します。(上述した例題で行っていきます)
Time and energy |
賛成:英語習得にかかる時間、労力が少ない →子供の方が脳が柔らかく、色々と吸収する能力が長けている 反対:英語のレッスンに多くの時間、労力が必要 →共働き家庭が多い現代、夜間や週末に語学学校に通うのは大変 |
Ease of learning |
賛成:若い方が楽に英語を習得できる →子供の方が脳が柔らかく、色々と吸収する能力が長けている 反対:学習できる環境が少ない →小さい子供が英語学習できるサービス、教材が少ない |
Enjoyment |
賛成:楽しく学習できる →大人とは違い、少ない苦労で自然に英語習得できる 反対:英語学習は子供にとっても大変 →勉強嫌いな子供にとっては苦痛で、他の楽しみを奪う |
Cost |
反対:お金がかかる →生活費の支払いで大変な家庭にとって、高額な語学レッスンに通わせる余裕はない |
ここで大切なのは、1段階深堀した理由まで考えることです。
Costの反対意見として、「お金がかかる」だけだと説得力に欠けます。
「なぜお金がかかるとダメなのか」と、深堀した理由を考えます。
このようにして、それぞれのトピックに関する賛成/反対意見を考えます。
賛成/反対のどちらが論理的で説得力のある英作文になりそうかが分かります。
英作文作成
英作文はIntroduction→Main body →Conclusionで構成されるようにします。
それぞれの段落の書き方を解説していきます。
Introductionの書き方
まずは自分の立場を明らかにします。
Introductionは、
I agree/disagree with the idea that ~
I think / do not think that ~
で始めると良いでしょう。
その後、Main bodyに繋がるように、
I have two reasons to support my opinion.
と書くと、自然な流れでMain bodyへ導けます。
例:
I disagree with the idea that children in Japan should begin learning English before they start elementary school. I have two reasons to support my opinion.
Main bodyの書き方
Main bodyでは、自分の主張の理由を、2つのポイントを使って述べていきます。
書き方としては、
The first reason is <POINTS>. → 深堀した理由といった流れで述べていきます。
最初に準備した賛成/反対の理由を、英語に訳して書いていけばOKです。
例:
The first reason is cost. These days , the cost of living is very high, and many parents are already struggling to pay for necessities. They do not have extra money to pay for expensive language lessons for their children.
The second reason is time and energy. Nowadays, in many families, both parents works and it can be time-consuming as well as tiring for both parents and children to commute to language schools in the evenings or on weekends.
Conclusionの書き方
最後に結論を述べます。
自分がIntroductionで述べた主張と繋がっていれば、問題ないです。
書き方としては、
In conclusion~
といった流れです。
最後の文は、TOPICの文をそのまま使うよりも、別の表現に言い換えた方が良いです。
例:
In conclusion, to start learning English before elementary school is difficult.
見直し
英作文ができたら、スペルミスや文法間違いがないかを確認しましょう。
ケアレスミスで点数を落とすのは非常にもったいないです。
英検準1級ライティング試験のコツ

英検準1級ライティング試験で高得点を取るコツを以下2つの観点で解説します。
- 高得点を取るために大切なこと
- 使える表現
高得点を取るために大切なこと
ライティング試験で大切なことをいくつか紹介します。
- 与えられたテーマに対する意見になっている
- エッセイの型に沿って書く
- 文法間違いやスペルミスが無い
- 「賛成、反対」意見を曖昧にせず、明確にする
- 同じ単語や表現の繰り返しは避ける
- I’m や don’t などの短縮形は使わない
上記に注意すれば、難しい単語や文法を使う必要はなくても、十分高得点は狙えます。
使える表現
エッセーで使える表現をいくつか紹介します。
それゆえに、その結果 | Therefore / As a result |
しかし | However(副詞)/ but(接続詞) |
~のために、~だから | because of / due to / thanks to |
例えば | For example / For instance |
さらに | Moreover / Futhermore / Besides |
今日は、最近は | today / nowadays / these days |
以前は | in the past / previously |
引き起こす、原因となる | cause / lead to / result in |
まとめ
本記事では、英検準1級ライティング試験の出題内容、書き方、コツを紹介しました。
英検準1級突破のためには、バランスよく4技能を身に着ける必要があります。
ライティング対策は、本記事で紹介した内容を基に練習を行っていきましょう。
【徹底解説】英検準1級面接試験の流れ・コツ・対策方法
英検準1級ライティング試験ってどんな問題が出るの?どうすれば高得点が取れるの?