日本の英語教育の問題点【なぜ6年以上学習して全く使えないのか】




日本人は中学・高校と英語の授業が6年間もあるのに、なぜ英語を喋れないのでしょう。


近年、小学生でも英語の授業が必修化されましたが、

20代以上の方々の多くは、中学から英語の授業が本格的に始まり、高校卒業までの6年間は英語の授業を受けています。

しかし6年間の学習経験があるにも関わらず、英語を実際に喋れる人は僅かです。


また、こちらのデータを見ると、日本の英語力は100カ国中53位で、能力レベルは「低い」に分類されています。


日本人の英語力

先進国で教育水準が高いと言われているにもかかわらず、日本人の英語力は他国にかなり劣っています。


この主な原因の1つは、日本の英語教育にあると思われます。

本記事では、筆者が感じる日本の英語教育の問題点について解説します。


ちなみに私の英語力は下記の通りです。


  • TOEIC925点

  • 英検準1級

  • 難しいテーマについても外国人と議論できる英会話力



日本の英語教育の問題点

日本の英語教育の問題点は下記4点です。



  • 4技能のバランスが悪い

  • 「英語」に対する考え方

  • 教師の英語力に疑問

  • 発音練習がテキトーすぎる


それでは1つずつ解説します。



4技能のバランスが悪い


英語には4技能があります。


  • リーディング(読む)

  • リスニング(聞く)

  • ライティング(書く)

  • スピーキング(話す)


あらゆる場面で英語を使えるようにするには、4技能をバランスよく向上させていく必要があります。


日本の英語教育では、リーディング(読む)に特化しすぎています。


学校の授業で、文法学習や英文読解の練習ばかりした記憶がある方も多いのではないでしょうか。

一方で、話す練習をした記憶は少ないでしょう。


筆者が学生時代に受けた英語の授業では、↓ぐらいの割合で4技能の学習をしていたと思います。


日本の英語教育(4技能の割合)

もちろん、文法学習や英文読解読も大切ですが、学校の授業ではそれがあまりにも多すぎます。


文法学習だけを6年間やっても、話せるようにならないのは当然です。

コミュニケーションに大切な、書く、聞く、話す練習も、もっと時間をとってやるべきです。



「英語」に対する考え方


学校教育の「英語」に対する考え方に違和感があります。


学校の英語教育では、英語を下記のように捉えている印象があります。


  • テストで良い点を取るための勉強

  • 正しい英語でなければダメ


英語を学習する目的が「テスト」になっており、減点されないように細かい間違いまで恐れるようになってしまっています。

それが、間違いを恐れて話せないという状態を作っている気がします。


英語はコミュニケーションツールであり、文法や発音を間違えても伝わればOKです。


もちろん、正しい英語を使う方がよいですが、正しい英語であることに囚われて話せなくなるのは、本末転倒です。


筆者は、オンライン英会話でフィリピン人と毎日英会話をしていますが、先生も文法を間違えることはあります。

それでも、「伝わればOKでしょ」というスタンスでガンガン英語を喋っています。


日本人も、「英語は間違えても伝わればOK」という認識をもっと持てば良いのですが。


とはいえ、高校や大学入試がリーディング中心のテストとなっているので、そこを抜本的に変える必要がありそうですが。



先生の英語力に疑問


英語を教える先生の英語力は十分なのでしょうか。


平成29年度「教育実施状況調査」によると、

英語担当教師のうち、英検、TOEIC、TOEFLなどの英語能力に関する外部試験によりCEFR B2レベル以上のスコアを取得しているものは、

中学校:33.6%

高校:65.4%

という結果となっています。

※CEFR B2レベル:英検準1級、TOEFL PBT550点以上、CBT213点以上、iBT80点以上、TOEIC730点以上

分かりやすい指標だと、TOEIC730以上ということですね。


教える能力と、試験のスコアは関係ないとは思いますが、

学校の英語の先生がTOEICで730点以上取れていないというのは、少し頼りない感じがします。


英語力の高い日本人講師が英文法や英文の解説を行い、外国人講師から本場の発音や表現を学べるというのが理想ですね。



発音練習がテキトーすぎる

発音練習というのは、英語の基礎になるため、学習初期の頃にしっかりと練習すべきです。


正しい発音をよく分からないまま英語学習を進めても、聞き取れない、カタカナ英語しか喋れないという状態になってしまいます。


しかし、学校の英語授業において、発音練習をしっかりとやった記憶はないです。

筆者の場合、中学時代は、日本人の先生が教科書を読んだあとに、それを真似して読むぐらいの発音練習しか行いませんでした。


正しい発音もよく分からないまま、文法や読解の練習だけひたすら行っていました。

これでは、いざ話そうとするときに上手くコミュニケーションが取れません。


英語の授業で取り入れて欲しい内容は、発音記号の正しい読み方です。

発音記号とは↓です。



単語帳に載っているのをよく見ますよね。

1つ1つの記号に読み方が決まっており、これを学習初期の頃にしっかりと学んでおけば今後の学習の大きな助けになります。



学校に頼らなくても英語はできる

学校の英語教育の問題点について述べましたが、学校に頼らなくても英語はできるようになります。


筆者は、大学時代までまったく英語ができませんでしたが、自分なりに英語学習に取り組み英語力を大きく向上させることに成功しました。


✔️  英語学習開始前の筆者の英語力


  • TOEIC490点

  • 英会話ボロボロ


✔️  現在の筆者の英語力


  • TOEIC925点

  • 英検準1級

  • 難しいテーマについて議論できる英会話力


私が取り組んだ英語学習方法はこちらの記事で解説しています。



まとめ


本記事では、日本の学校の英語教育の問題点について解説しました。



  • 4技能のバランスが悪い

  • 「英語」に対する考え方

  • 教師の英語力に疑問

  • 発音練習がテキトーすぎる


これらの問題点が改善され、日本人の英語力が向上することを願います。


現状は問題点が沢山ありますが、自分の頑張り次第で英語は喋れるようになります。

本サイトでは、英語学習に関する様々な記事を掲載しているため、参考にしてみてください。


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